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活版印刷ついて

活版印刷3カード

今から約500年前の15世紀、ヨハネス・グーテンベルクが活版印刷術を発明したとされていて、ルネサンスの三大発明のひとつとして、社会に大きな影響を与えました。その当時に活版印刷されたものは、現在はインキュナブラと呼ばれていて、大変歴史的価値のある印刷物です。

その後約5世紀の間、活版印刷の技術は印刷技術の中心であり続けるのですが、日本での活版印刷術の普及は19世紀末頃からとなります。日本での活版印刷は、活字鋳造技術の進化とともに急速に普及が進み、日本においても印刷技術の中心となるのですが、昨今のオフセット印刷技術の向上や家庭用プリンタの普及に伴い現在は急速に姿を消しつつあります。

印刷版の種類

鉛合金から鋳造される活字を組版して作る活版印刷と、樹脂や金属で作成する凸版を用いる方法があります。活字は、一文字ずつ手で組版した印刷版を作成する形となり、使用できる書体やサイズ、レイアウトに制限がありますが、凸版では出せないような細部の再現性があり、また、活字ひとつひとつの文字に表情があり、デジタルフォントにはない趣があります。

樹脂等で作成する凸版は、書体やサイズ、レイアウトの自由度が高く、ロゴやイラストを印刷する場合に適しており、また、ディープレリーフタイプの樹脂凸版では特有の深いへこみが得られます。

なぜ活版印刷が見直されているか

一般的に樹脂凸版の印刷再現性は、活字に劣るとされていましたが、樹脂凸版製造技術の向上により印刷再現性が上がり、結果パソコン上で行うグラフィックデザインとの親和性が高まって、デザイン表現のひとつとしての活版印刷が見直されています。
アメリカでは数多くの活版印刷スタジオが設立され、活版印刷に適したコットンペーパーに印刷されたステーショナリーが数多く販売されている程です。